Vol.3 『IELTS初受験前の確認事項』
IELTS講師の小玉です。このコラムではIELTS受験者のための情報を毎月1本くらいのペースで書いていきます。私自身もIELTSの授業を担当しつつ、毎年4回程度は本試験を受けています。その中でお役に立てると思ったことをお伝えします。
IELTSを初めて受ける方は当日にも戸惑うことが多いはず。今回はそんな、受験当日の考えられるトラブルについてお伝えします。未受験の方は特にご一読ください。
試験を受けられない
せっかく準備をして会場に行ったのに、試験を受けられないなんてことは避けなければいけません。2つだけ注意してください。
1つはパスポート。IELTSの本試験で絶対に忘れていけないものです。受験票を忘れたら係の人に聞けばいいですし、筆記用具を忘れても買うなどで何とかなる可能性はあります。しかし、パスポートだけはどうにもなりません。特に危ないのは2 day試験のスピーキングのときです。チェックインの際に忘れるとスピーキングの試験が受けられず、その回のテスト全体がキャンセル扱いになります。
2つ目は遅刻です。リスニング、リーディング、ライティングの3セクションの時は8:30までに、スピーキングのときは試験開始時刻までに到着して、試験の準備ができていなければなりません。1分でも遅刻すると受験不可となります。電車の遅延や場所が分からずに迷うなんていう可能性も見越して、十分に余裕を持って会場に行ってください。
開始5分でやる気が低下
試験は長丁場なので集中力を切らさないことが重要です。前の問題やセクションで「失敗した」と思ってもそこで諦めずに頑張り続けなければ、いいスコアは望めません。そこで鍵となるのが最初にやるリスニングです。
リスニングは前半の2セクション(20問)はGeneralな内容で、後半のAcademicと比べると取り組みやすいです。一般的には前半は簡単だとされ、特にSection 1で点を稼がなきゃと思っている方も多いはずです。
ここで落とし穴があります。「10問全て取れて当然」なんていう皮算用は危険です。実はこのSection 1、一定の力があれば8問取ることは難しくないですが、全問正解するのは難しいことがあります。数字やスペルの書き取りが出ることが多く、その場で書き取るしかありません。後から予想する、流れから思い出すというのは不可能です。一瞬の集中力の低下や、周りの受験生の動きに気をとられるなど、ほんのちょっとしたことがミスを誘発するものです。
最初から間違えることも想定しつつ、心に余裕を持って受けましょう。
鉛筆がどんどん丸くなる
日本のIELTSでは解答は持参の鉛筆で書かなくてはなりません(一部の国ではボールペンや提供される鉛筆の場合もあり)。普段使わない鉛筆を適当に持っていくと試験中に困ったことになるかもしれません。
リスニング、リーディングではそれほどではないものの、ライティングではかなりの量を書くことになります。このときに、やわらかい鉛筆だとどんどん先が丸くなって、文字が書けなくなってしまいます。私自身、初めて受けたときは困りました。鉛筆を試しもせずに持っていったところ、Bだったため、1行書いただけですぐに書きにくくなってきました。それ以降、HBの鉛筆を用意して事前に試してから持っていっています。
当日使う予定の鉛筆でライティングの答案を書く練習くらいはしてから、試験を迎えたいものです。
トイレは我慢
IELTSの試験はリスニング、リーディング、ライティングを一気に行います。試験会場に入室するのが遅くても9:00頃。終わるのは12:30頃です。この間の3.5~4時間は基本的にはトイレに行けないと思ってください。
各セクションの合間やリスニングの試験中にトイレに行くことは許されていません。どうしてもい行きたくなった場合は、リーディングやライティングの試験時間を犠牲にすることになります。試験時間中に手を上げて係の人に連れて行ってもらうのですが、意外と時間がかかります。入退出時のパスポートチェックなど面倒な手続きがあるからです。ただでさえ時間がなくて焦るIELTSの試験ですから、トイレに時間をとられるのは避けたいところです。
お勧めは試験開始前にトイレに行っておくこと。試験が始まる前(9:00頃まで)であれば、既に試験教室に入ってもトイレに行かせてもらえます(パスポートチェックはあり)。ここで行っておけば心配ないはずです。
リスニングが後ろから聞こえる
試験会場は都内であれば4ヶ所くらいあり、どこが当たるかは試験の2週間前に受験票を確認するまで分かりません。その中の一部の試験教室では、中央の天井にスピーカーがあります。ということは、前方の席の人はリスニング音声が後ろから聞こえることになります。初めてこれを経験したときは違和感がありました。
リスニングでは試験開始前に音のテストがあり、聞こえにくい人は挙手して改善を求めることができます。スピーカーが後ろにあることを理由に席を変えてもらえるかは不明ですが、どうしても不満があれば開始前に聞いてみるといいでしょう。
IELTS講師 小玉
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